スマホを捨てれば子どもの偏差値は10上がる 「ながら勉強」が子どもに与える深刻な影響
始まりは驚きの調査結果
「なんだ、このデータは!?」
2013年10月、私の研究室の助教からメールで送られてきた資料を目にして、私は思わず声をあげてしまった。
科学者は通常、予想外の結果、すなわち新発見につながる知見に出あうと心が沸き立ち、アドレナリンが分泌されるはずなのに、目の前に表示されたグラフは、私をただただ暗い気持ちにさせただけであった。
そのグラフは、宮城県仙台市の公立中学校に通う2万2390人が受けた数学の試験結果と、平日の家庭での学習時間の長さ、平日の携帯電話やスマートフォンの使用時間の関係を示したものだった。

家庭での勉強時間が同じでも、携帯・スマホを使用する時間の長いほど成績が下がることがわかる。図をよく見ると、家庭で毎日2時間以上も勉強をしていても、携帯・スマホを3時間以上使用すると、携帯・スマホは使用しない、かつほぼ勉強もしない生徒よりも成績が低くなっている。2時間を超える勉強の努力が消えてしまったことになる。


















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